HKT48の指原莉乃さん新書「逆転力〜ピンチを待て〜」(講談社)は仕事にも使える良書でした。生き残るには理由があるのですね。

相変わらずこもって編集やらコンテやら作る夏です。今週火曜日にある本を買いました。パラリと読み始めたら面白く、ほぼ2日で読みました。それはHKT48の指原莉乃さんの新著「逆転力〜ピンチを待て〜」です。特に買う気はなかったんですが、ラジオでリリー・フランキー氏が「これは売れますよ!」と言っているのを聞いて、買ってみたのです(ま、リリーさん自身あんま読んでないんじゃないかと思いますが 笑)

内容は読む人もいらっしゃると思うので深くは書きませんが、指原氏(さっしー)がアイドルとして、かつHKT48というアイドルユニットをプロデュースする立場として生き抜く処世術が書かれています。

これはさっしーに講談社がインタビューしてそれを本にしているので、さっしーはもちろん、講談社の編集力のなせる技だと思いますが、それでも結構勉強になりました。
たとえば。

「企画書は2度出す」
企画書の中に実現したい案と、とうてい無理だけどスゴイという案を忍ばせておく。そうすると絶対ムリな案が目立って、実現したい案が「これなら…」と通りやすくなる。それでも「ダメだよ」と言われたらおとなしく引き下がる。そして後日「この前の企画を考え直したのですが・・・」と改善案を出す。

「キャラは作るものではなく、受け入れるもの」
自分でキャラをつくって主張しても、集団だと浮いてしまう。それよりは最初は「なんでもない人」という設定にしておいて、周りが「あなたはこういう人だよね」と言ってくれるのを待つ。そしてそれに乗っかる。

などなど。キャラの話は芸能界(バラエティ)ならではじゃないかと思いますが、コミュニティを見渡してみても、大勢の中で印象に残る人は、周りがツッコみやすい人な気がします。

「部屋が片付けられないお金持ちの独身エンジニア」「自分のやりたいことにまっすぐなあまり、無意識のうちに男子をアゴで使う美人OL」「思ったことをオブラートに包まず言ったり行動せずにはいられない放浪癖のある起業家」…これは実際にコミュニティの中で皆から愛され、彼らがいないところでも常に話題に上る人たちの特徴です。

自分でキャラをつくると、プライドが邪魔して優等生・デキるイメージにしたくなりますが、印象に残ったり周りが応援したくなる人は、少し残念なところもある人で、その残念なところというのは、悲しいかな自分ではなかなか見つけられないのです。でも、残念なところは「欠点」でもあり「ツッコミどころ」でもある。それがさっしーがこの本でいう「逆転力」なのですね。

あとはたとえば

いちばん人気のある人を真ん中に置かない
HKT48でファンの間でいちばん人気なのはさっしー、次いで宮脇咲良(さくら)ちゃんです。通常、いちばん人気のあるメンバーが、楽曲ではセンターを張ります。でもHK48では2人ともセンターではなく、3〜4番手のポジションにいます。いちばん人気の子を真ん中に置くと、ファンの人気がその子に全て集中して、結果的に集団のファンが育たないから。

これも結構「なるほど」と思いました。人気のあるトピックスを真ん中に置きたくなりますが、もしそのトピックスだけでなくコンテンツ全体を育てたいのであれば、あえて真ん中には置かないことでコンテンツ全体に興味がいくということはあるのかもしれません。メインのトピックスが飽きられたとき、二の矢三の矢を打てることで興味が持続するという効果もあるのでしょう。

…ほらほら、ちょっと読みたくなってきませんか?
インタビューを本にしただけあって、さっしーが話しているかのような柔らかい文章は、さすが講談社です(笑

ファンが多いとは思いますが、Amazon の評価もわりと高めです。
この夏、何か元気になる本が読みたいという方におススメの一冊です。

逆転力 ~ピンチを待て~ (講談社 Mook)

http://www.amazon.co.jp/逆転力-~ピンチを待て~-Mook-指原莉乃-HKT48/dp/4063898504

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